世界的にもめずらしい地質観察スポットで、地球の鼓動にふれる
3日目
足寄中心部にある広々とした公園でひと休みしてから、貴重な地質観察ができるスポットへ。めずらしい石灰華のドームや貴重なマンガン鉱物の生成現象が見学でき、まるで自然の博物館にいるようです。
足寄町内ホテル
里見が丘公園
広大な敷地に、春は一面の芝桜、秋は紅葉が美しい公園です。延長51mの大型滑り台をはじめ、楽しい複合遊具がいろいろあって、子ども たちに大人気。大人には、一年中無料で利用できる足湯が好評です。ゆっくりと旅のつかれを癒やしましょう。
里見が丘公園
石灰華半ドーム シオワッカ
足寄市街地からオンネトー方面に向かう途中にある「シオワッカ公園」。遊歩道を進んでいくと、螺湾川のそばにシオワッカの奇岩が現れます。このシオワッカは、ドームの頂上より流れ出る冷泉から炭酸カルシウムが沈殿し、推定約200年をかけて成長したものです。シオワッカでは世界的にもまれな炭酸カルシウム鉱物が3種類確認されていて、季節によって春先はファテライト、夏はモノハイドロカルサイト、冬はイカアイトの生成が見られます。これらが冷泉から、また同じ場所で生成するのはシオワッカだけのこと。また、イカアイトの陸上での生成はシオワッカを含めて世界で2例目の発見です。
シオワッカ公園
オンネトー湯の滝
神秘の湖として有名なオンネトーの駐車場からアカエゾマツの林道を1.4km進むと、国の天然記念物「湯の滝」に到着します。滝の上流は約40℃の温泉が湧き、かつては秘湯として利用されていました(現在は入浴禁止)。オンネトー湯の滝は古くからマンガン鉱物の生成地として知られ、昭和20年代には約3,500トンのマンガン鉱物が採掘されました(マンガン鉱物は製鉄の際に不可欠で、乾電池の材料にもなります)。
現在、地球上でマンガン鉱物の生成が見られる場所は海底に限られていて、地上で観察できる場所は、オンネトー湯の滝が世界でも最大規模となっています。
滝の斜面では、温泉水に含まれるマンガンイオンと藍藻類(シアノバクテリア)、微生物の複合作用によって二酸化マンガンが形成され、年間1トン以上の沈殿物(マンガン泥)ができます。また、周辺の40万5千年前の地層中から見つかったマンガン鉱物の層は、このマンガン泥が時間をかけてマンガン鉱床へ熟成してゆくことを示しています。
このようなマンガン鉱物の生成は、約35億年前の地球上で始まった現象と同様で、地球や生命の歴史を解明する上でも貴重なものです。
オンネトー湯の滝
女満別空港
このあとは女満別空港(車で約1.5時間)、または中標津空港(車で約2時間)方面へ。
その他道内の恐竜・化石関連施設
- 北海道博物館MUSEUM ページへ
- 沼田化石館http://numata-kaseki.sakura.ne.jp/
- 中川町エコミュージアムセンターMUSEUM ページへ
- 三笠市立博物館https://www.city.mikasa.hokkaido.jp/museum/
- 滝川市美術自然史館https://www.city.takikawa.hokkaido.jp/260kyouiku/05bijyutsu/b-museum.html
- 忠類ナウマン象記念館https://www.town.makubetsu.lg.jp/kyouiku/matikadogallery/naumanzokinenkan/naumanzo.html
- うたのぼり健康回復村ふるさと館 https://www.pref.hokkaido.lg.jp/sr/sky/homepage/katuyou/taiken/05fields/5-10souya/data/fl207.html
- 初山別村自然交流センターhttp://www.vill.shosanbetsu.lg.jp/?page_id=207
- オホーツクミュージアムえさしMUSEUM ページへ
- 北海道大学総合博物館https://www.museum.hokudai.ac.jp/